2015年7月の記事一覧

弥陀ヶ原散策

立山駅で室堂平への往復切符を買った。ロープウェイで美女平へ。美女平から室堂平へはバスで行く。まずは、弥陀ヶ原で途中下車して湿原を散策した。

弥陀ヶ原高原は標高約1,600?2,100m、南北2km、東西4kmにわたり広がる静かな大高原です。 木道が敷かれた湿原には「餓鬼(ガキ)の田」(池塘(ちとう))が点在し、カルデラ展望台など散策ポイントも豊富です。 夏になると高山植物が美しく咲き誇るほか、色鮮やかなチョウが多く生息し、わたしたちの目を楽しませてくれます。
2012年7月、「立山弥陀ケ原・大日平」が、世界的に貴重な湿地を保全する「ラムサール条約」湿地に登録されました。

※ラムサール条約の正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、 湿原や干潟、湖などの湿地及びそこに生息・生育する動植物の保全を目的とした国際条約です。
「立山弥陀ケ原・大日平」は日本国内では最も標高の高い所にある登録地となりました。

立山カルデラ展望台 立山弥陀ヶ原
立山カルデラ展望台から

ワレモコウ 弥陀ヶ原(みだがはら) 立山 散歩道の花
ワレモコウ

木道 立山弥陀ヶ原
木道

湿原 立山弥陀ヶ原
湿原

チングルマ 立山弥陀ヶ原 散歩道の花
チングルマ

木道とチングルマ 立山弥陀ヶ原
木道とチングルマ

イワイチョウ 立山弥陀ヶ原 散歩道の花
イワイチョウ

ワタスゲとイワカガミ 立山弥陀ヶ原 散歩道の花
ワタスゲとイワカガミ

エチゴキジムシロ 立山弥陀ヶ原 散歩道の花
エチゴキジムシロ

湿原と大日連山 立山弥陀ヶ原
湿原と大日連山

金森

琉球新報社説 2015年7月16日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-245824-storytopic-11.html

 平和国家たる戦後日本の礎が、あっけなく覆された。われわれは新たな「戦前」のただ中にいる。
 与党は衆院特別委員会で安全保障関連法案を強行採決した。歴代内閣が禁じてきた集団的自衛権行使に道を開く法案だ。憲法学者の大多数が違憲と指摘し、各種世論調査で国民の大半が反対する中での強行である。今は専制国家の時代か、ここは民主主義の国なのかと目を疑うほどの野蛮な光景だ。
 与党は衆院本会議でも強行採決する構えだが、民意に背く強行は許されない。国の形を一変させる法案だ。少なくともいったん解散し、国民の審判を仰ぐべきだ。

審議時間の偽装

 与党は「過去の重要法案と遜色ない審議時間だ」と言い繕うが、それは偽装にほかならない。
 特別委での審議は110時間を超え、確かに過去20年で4番目の長さとなった。だが法案は「平和安全法制整備法案」と「国際平和支援法案」の2本である。ことに前者は、周辺事態法や武力攻撃事態法など10本の法律の改正案を一つに束ねている。
 過去、武力攻撃事態法や国連平和維持活動(PKO)協力法は単独で約90時間を費やした。今回、束ねられた法案もそれぞれ専守防衛の国是に風穴を開けるほどの内容だ。それなのに、1本当たり実質的にたった数時間の審議で強引に可決したのである。
 時間だけではない。論議の質も問題だ。集団的自衛権行使の要件として安倍晋三首相は「存立危機事態」など新3要件を持ち出し、「厳格な歯止め」を強調した。だが要件は全て抽象語だ。何が対象になるか、首相は「手の内は詳細に言えない」と例示を避けた。憲法解釈も首相の胸先三寸で決める、「法治」ならぬ「人治」の国だ。どこに歯止めがあるか誰も分からない状態で、「審議を尽くした」と言えるはずがない。
 わずかに示した例では、ホルムズ海峡のタンカーも対象という。経済的利益のために軍を出すわけである。地理的限界もないから地球の裏側にも出動だ。他国軍に武器弾薬や食料も提供する。「兵站(へいたん)」を受け持つのを参戦と見るのは国際常識だ。参戦の機会を桁違いに広げておいて「わが国の安全が高まる」と言うのは、どう見ても倒錯の論理である。
 大戦後の集団的自衛権行使の例を見ると、ハンガリー民主化弾圧、ベトナム戦争、プラハの春弾圧と、全てが大国による小国への軍事介入だ。行使が相手国の怨嗟(えんさ)の的となるのは想像に難くない。今後、日本がテロの標的となる可能性は飛躍的に高まるだろう。

国民理解の結果

 この集団的自衛権行使容認で、米国が日本に米国の戦争の肩代わりを求めてくるのは火を見るより明らかだ。日本は戦後、米国の武力行使にただの一度も反対したことがない。徹頭徹尾、対米従属の国が、今後は突然反対できるようになるなど、空想に等しい。
 首相は明言しないが、専門家は、集団的自衛権行使の「本丸」は南シナ海での米軍の肩代わりだと指摘する。ベトナムやフィリピンの近海に自衛隊が出動するわけだ。日中間の偶発的衝突の危険性はにわかに現実味を帯びる。
 与党はよく「国民の理解が進んでいない」と言うが、言葉の使い方がおかしい。各種世論調査を見ると、審議が進むにつれ法案への反対は増えている。理解が広がらないどころか、国民はむしろ、政府の説明に無理があると知り、法案の危険性を「理解」した結果、反対を強めているのだ。
 衆院可決から60日たって参院が採決しなければ、衆院で再可決してよいとする暗黙の了解が、国会にはあるとされる。今回の強行採決がこの「60日ルール」から逆算してなされたのは間違いない。
 こんな単なる数合わせで戦後日本の在り方を根本から変えていいのか。このままでは参院の審議もまともになされるとは思えない。やはり廃案にすべきだ。


金森

支持するし、当然だ。


「いいかげんな法案の採決は認められない」本会議欠席、小沢代表

生活の党と山本太郎となかまたち
http://www.seikatsu1.jp/activity/videos/20150715.html

小沢一郎代表は7月15日、政府与党の安保法案の強行採決を受けて開かれた5野党党首会談に参加した後、国会内で記者会見を行いました。小沢代表は、4野党(民主、維新、共産、社民)が16日の衆議院本会議の討論に参加するけれども、採決には5野党が欠席することで一致したと説明。我が党の対応については「あまりにも無責任でいいかげんな法案を成立させるべきでないという以上、採決を認めるわけにはいかない。討論は採決の一場面であり、討論参加は採決を認めることになる」と指摘し、我が党は衆議院本会議の採決だけでなく討論にも欠席すると述べました。

金森

私も小林節氏の宣言に賛同している。


安保"強行採決ムード"も...小林節氏が宣言「安倍政権は倒せる」

日刊ゲンダイ 2015年7月14日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161755/


(c) 日刊ゲンダイ

 安全保障関連法案を審議している衆院特別委員会は13日、中央公聴会を終え、いよいよ、強行採決カウントダウンだ。野党は猛反発、全国規模に広がっている反対運動も怒りのシュプレヒコールを上げているが、狂乱政権は聞く耳を持とうとしない。かくなるうえはどうするか。憲法学者の小林節氏はこう訴えている。

「だんだん強行採決が行われそうになってきましたね。結論を先に言いますと、強行採決は行われると思っていなければなりません」

 こう言う小林氏は、その根拠をこう説明した。

「安倍内閣はそういう体質だからです。『上御一人』ということです。子供の時からそういう育ちをした人は、何があっても、爺や婆やがその通りにしてくれました。周りには2種類の人間がいて、ひとつは、あの方と同じような先祖代々の世界、価値観の人たち。もうひとつは、秀才なのだけれども、その貴族集団にゴマすることで出世しようとする政治家・官僚たち。良心を売って新貴族階級に自分を入れてもらおうとする価値観しかない人たちです。ですから『殿、だいぶ風雲急になってきております。作戦を変えてはいかがでしょうか』とは言えない。言った途端、クビを切られるから。ですから暴走自動車は止まりません。彼らが衆議院で3分の2以上の多数を握っている以上、強行採決をやる。そう思っていないと、ガクッと来ちゃう。絶望します。その後、どうしてくれるのかということですね」

 小林氏がまず挙げたのが野党共闘だ。

「この前の総選挙の時は、国民の中に反民主の感情があって、結果、3割の得票で自公は7割の議席を獲得して、『何でもできる』と威張っている。いまもって反民主の感情はありますが、『自民党感じ悪いよね』というムードも広がりつつある。来年は参議院選挙があります。3大野党(民主党と維新と共産党)と生活の党と社民党がきちんと(選挙区を)すみ分ければ、政権交代が可能な状態になる。いま我々が何よりも考えるべきことは、史上最悪の政権の退場です。この国は"狂った迷走状態"に入っている、日本丸という巨大な船。船長がいかれているのですよ。それなのに周りのクルーが『あんたが大将』と担いでいる。我々はこの船のオーナーであり受益者です。狂ったような船員集団を追い出さないといけないのです」

 小林氏は選挙協力の具体的な方法にも言及した。

「野党は比例区の直近の票を前提に、(衆院の)小選挙区や参院の選挙区で取る割合・数をまず決める。それぞれの政党で一番戦いやすい選挙区を取る。そこで、いかにも党内だけでしか通用しない人ではなくて、周辺からも票が取れそうな超党派で推してもらえそうな人を出す。各党がそういう人を責任を持って出して、その代わり、他党は絶対に邪魔しない。これさえすれば、安倍政権なんて吹っ飛ばせるのです」

 小林氏は最後にこう力説した。

「今回、強行採決をされても、諦めないで下さい。予定通り、バカがバカをやっただけです。『やっぱり来たか! バカ野郎!』と言っていればいいのです。強行すれば、参院選はつまずく。いや、つまずかせる。違憲訴訟も準備しています。法律が成立してしまったら、その瞬間から我々の平和的生存権がシクシクと害され続けるのです。たくさんの人が集団訴訟を起こすでしょう。今日も弁護士会でお願いをしてきました。『何百人という話も出ていますが、1000人の弁護団を作りませんか』と。そうすると、地裁の裁判官も『違憲』の判決を出しやすくなる。私は死ぬまで諦めません」
(取材協力=ジャーナリスト・横田一)


金森

立山室堂平の花たち

立山の短い春、そして夏。室堂平で出会った高山植物の花たち。

今回は、みくりが池を一周した。


立山ホテルのHPに掲載されている立山室堂平の散策マップ

コバイケイソウ 背景は立山雄山 立山室堂 散歩道の花
コバイケイソウ 背景は立山雄山

コバイケイソウ 背景に薄っすらと雲がかかる剱岳 立山室堂 散歩道の花
コバイケイソウ 背景に薄っすらと雲がかかる剱岳

ウラジロタデとヤマガラシ みどりが池 背景に雄山 立山室堂
ウラジロタデとヤマガラシ みどりが池 背景に雄山

ハイマツ(雄花) みくりが池 立山室堂 散歩道の花
ハイマツ(雄花) みくりが池

ハクサンイチゲ 立山室堂 散歩道の花
ハクサンイチゲ

ヨツバシオガマ 立山室堂 散歩道の花
ヨツバシオガマ

ウラジロタデ 立山室堂 散歩道の花
ウラジロタデ

みくりが池のハイマツの茂みに夏毛の雷鳥を見かけた。しかし、残念なことに望遠レンズを持っていなかったので、カメラに収めることはできなかった。

金森

立山室堂平

  • 雑談

涼を求めて立山室堂平を歩く。

そろそろ梅雨も終わる。山の雪も解け花の時期を迎える。

野々市の自宅から地鉄立山駅まで車を走らせる。昼飯は室堂で、先日のごの会例会の時に寄ったアルペン村の大辻のますの寿しにしようと思った。しかし、前日にアルペン村に電話したところ、朝が早いのであるかどうか分からないということだった。昼飯を食いっぱぐれることになっては大変と思い、北陸道小矢部川SAでますの寿しを買ってリックに入れた。

目覚ましが鳴ったのは朝5時半。6時には家を出た。

ますの寿しを仕入れて、おにぎりで朝食。小矢部川SAで少しゆっくりしたが、8時には電鉄立山駅で美女平へのロープウェイに乗っていた。

この時期を逃せば観光客も増えて混雑する。バスやロープウェイに乗るにも行列に並ばないといけない。天気さえよければ、この時期が立山雄山を楽しむワンポイントチャンスと言える。

立山玉殿の湧水 正面が雄山 立山室堂
立山玉殿の湧水 正面が雄山

立山雄山 立山室堂
立山雄山

残雪のみくりが池 立山室堂
残雪のみくりが池

雄山を映すみくりが池 立山室堂
雄山を映すみくりが池

雄山を映すみどりが池 立山室堂
雄山を映すみどりが池

残雪のみくりが池 立山室堂
残雪のみくりが池

山崎カール 中央すこし右手上のお椀のようにくぼんだ雪渓部分が氷河地形のカール(圏谷・けんこく)国の天然記念物 立山室堂
山崎カール
中央すこし右手上のお椀のようにくぼんだ雪渓部分が
氷河地形のカール(圏谷・けんこく)国の天然記念物

金森

中国株暴落の意味

  • 時事

田中 宇 氏の今回の中国株暴落に関する興味深い分析を目にした。参考にしてもらえれば幸いと思い、転載して紹介する。


中国株暴落の意味

2015年7月10日   田中 宇

http://tanakanews.com/150710market.htm

中国株が暴落している。上海の平均株価は、6月中旬に高値の5千ポイント強をつけた後、6月末から急落し続け、現在3400ポイント前後まで、32%も下がった。中小企業の株が多い深センでは、高値から40%も下落した。中国政府が下落防止の対策を打っても効かず、急落が続いている。上海では急落の結果、上場株式の7割が取引停止になった。中国政府は、マスコミに対して株の売りを推奨する記事を書くなと命じ、年金基金や国有企業、党幹部に対して上場企業の株を売ることを制限するなど、強硬策を始めている。 (China Stock Sellers Frozen Out of 71% of Market) (China Makes Selling For Big Investors Illegal) (China's State-Owned Firms Ordered Not to Cut Share Holdings

 中国を仮想敵と定め(観光業や小売業が中国人観光客の増加で破綻をまぬかれているのに)嫌中プロパガンダがあふれる日本では「中国はもうダメだ」「ざまあみろ」という感じの論調が席巻している。たしかに、株価の3割暴落は衝撃的だ。しかし歴史をふりかえると、中国は、以前にもっとすごい株式のバブル膨張と崩壊を経験したのに、実体経済の成長が止まっていない。

 中国上海の平均株価は、2005年末の1千ポイント前後から07年10月の6千ポイントへと6倍に膨れ上がった後、バブルが崩壊し、1年間の急落によって株価が3分の1になり、08年末に2千ポイント前後まで下がった。今回のバブルは、昨夏の2千ポイント台から、今年6月の5千ポイント台へと株価が2・5倍にふくらんだ後、2週間で3分の2になっている。今回のバブルは、膨張の倍率が前回のバブルより小さい。 (China Rolls Out Emergency Measures To Prevent Stock Market Crash) (上海平均株価の推移

 前回の中国の株バブル崩壊は、米国でサブプライム危機(07年夏)からリーマン倒産(08年秋)に至る債券バブルの崩壊が起きた時期と一致している。米国の債券バブル崩壊が、中国の株バブル崩壊へと感染した。今回、米国では(まだ)バブル崩壊が起きていない。しかしこれは、通貨を過剰発行して債券や株を買ってテコ入れするQEなどのバブル膨張延命策を、米国や(対米従属の)日本がやっているからだ。米日の債券や株のバブルは、実体経済のゼロ成長を無視してふくらみ続け、過去にない異常な高水準に達している。中国と米国のバブルが連動して崩壊した前回の教訓から考えると、中国の株バブル崩壊が米国のバブル崩壊へと感染しても不思議でない。 (◆中央銀行がふくらませた巨大バブル) (◆出口なきQEで金融破綻に向かう日米

 感染下落を防ぐためなのか、中国株の暴落が続いた7月8日、ニューヨーク株式市場がシステムの不調を理由に4時間取引が停止した。不調の原因の詳細は発表されていないが、同時期にウォールストリート・ジャーナルのウェブサイトもダウンしており、ハッカーの仕業の可能性もある。ハッカーは当局の敵ばかりと限らない(米国最強のハッカーは国防総省の要員だ)。この日、NYのダウ平均株価は1・5%下落したが、システムが正常に稼働していたらもっと下落していたかもしれない。NY証券取引所は、システムを復旧する早道(バックアップを使ったリカバリ)をとらず、システムダウンを長引かせた。バブル崩壊の感染を防ぐための意図的なシステムダウンだったなら、中国当局が国有企業に株の売却を禁止した方策に劣らない「株価の不正操作」ということになる。 (The Historic NYSE Halt Post-Mortem: The Shock And Awe When It All Went Down

 米日の株価は、日銀などのQEによるテコ入れで、バブルが崩壊せず膨張し続けている。QEは、不正な株価操作そのものだ。リーマン危機後、部分崩壊したままの米金融システムを延命させるため、バブルに頼らざるを得なくなった。米日の当局は、自分たちのバブルが危険な水準まで膨張していることを知っているはずだ。中国は経済成長の原動力が金融でなく実体経済(輸出や内需用の製造業など)なので、中国のバブル崩壊は、実体経済に大した影響を与えない。対照的に米日は(みせかけの)経済成長の証拠をQEなどによる金融バブル膨張の効果(株価上昇など)に頼っているので、バブル崩壊が実体経済の(見せかけの)成長を崩してしまう。 (◆債券市場の不安定化) (QEの限界で再出するドル崩壊予測

 米日は、バブル崩壊の回避(延命)が最重要の戦略だ。米国勢が中国の金融界などの内部に構築したエージェントが、今回の株バブル崩壊を誘発している可能性はある。とはいえ、そもそもマスコミや国内金融界などを通じて昨年からの株バブル膨張を煽ったのは中国政府だ。今年5月以来のバブルの最後の2カ月、小口の個人投資家つまり一般市民が、マスコミや証券会社の口車に乗って株式投資に参入し、今回の暴落で最も大損した。中国政府が、米国にバブル崩壊を誘発されかねないと懸念するなら、国内マスコミや金融界によるバブル扇動を制止するのが筋だったが、そのような動きはなかった。 (Angry Chinese premier takes charge of market fightback) (中国のバブルが崩壊する?

 前回の株バブルの時、中国の経済成長は年率9%以上だった。今回、成長率は7%前後に落ちている。中国経済はそれだけ蘇生力が低下したことになるが、実質ゼロ成長の米日経済よりはましだ。米日でなく中国のバブルが崩壊するのは、経済原則に基づくものでなく、国際政治的な策略として考えるべき動きだ。しかしその一方で、中国の株バブル崩壊は、国際政治における中国の台頭を阻害するものでないのも事実だ。中国は、前回の株バブル崩壊後(つまりリーマン危機後)に、国際政治における影響力の拡大を加速している。 (経済覇権としての中国) (金融戦争で中国に勝てない米国

 今回のバブル崩壊が、前回のように1年続く場合、中国株は来年にかけてもっと下がることになるが、今年のAIIBやBRICS開発銀行などの設立を皮切りに、BRICSの経済面の主導役である中国は、来年にかけて国際影響力をさらに拡大することが確実だ。前回のバブル崩壊と同様、今回も、中国のバブル崩壊と国際台頭が同時並行で進むことになる。今後数年かけてBRICSが経済規模でG7を追い抜いていく流れは変わらない。 (日本から中国に交代するアジアの盟主) (日本をだしに中国の台頭を誘発する) (GDP of BRICS could surpass G7 in 2-3 years

 中国株のバブル崩壊、ギリシャ危機の継続と並んで、金地金の再下落や、原油安の再加速が起きている。金地金は、信用(幻想)に頼らない実体的な価値を持っており、信用が崩れると紙切れでしかないドルや債券の究極のライバルだ。米国勢は、ドルや債券の信用が崩れるまで、信用系の金融機能である先物を使って、今後も繰り返し金相場を下落させるだろう。 (操作される金相場) (通貨戦争としての金の暴落) (金地金の売り切れが起きる?

 中国は、旧覇権国である英国が、新興覇権国である自国にすり寄ってきたのを利用して、ロンドンで値決め(談合)されている金地金の国際相場に対する影響力を拡大し、これまで米英銀行だけが値決めに参加して金相場を不正に引き下げてきた慣行をやめさせ、金相場の(正当な)上昇を引き起こそうとしている。ロンドン金市場は今年3月に制度を大改革し、その時に中国の大手銀行が地金市場協会(LBMA)の値決め会員に入ると目されていたが、実際は中国勢がどこも入らなかった。 (金本位制の基軸通貨をめざす中国) (金融システムの地政学的転換

 中国勢の参加はガセネタだったか、と懸念される事態になったが、6月中旬、LBMAが、中国の4大銀行の一つである中国銀行が6月22日から値決めに参加すると発表した。その後、4大銀行の中の中国商工銀行も、値決め会員になることを検討していると発表し、中国勢が国際金相場の決定権の一部を握ることが確定的になった。 (LBMA Gold Price Bank of China to join as new participant) (Bank of China Joins Auction Setting Gold Prices in London

 中国政府は今年中に、上海の金地金市場で、金相場の人民元建ての値決めシステムを稼働する。人民元と金相場を連動し、金本位制のイメージに近づけようとしている。短期的には中国自身、金相場を急いで引き上げようとしていない。相場が安い間に中央銀行(中国人民銀行)の金備蓄を拡大し、人民元を支える力をつけようとしている。そのため、中国銀行が値決めに参加した後、金相場はむしろ下落した。 (人民元、金地金と多極化

 中国銀行のロンドン金相場の値決めへの参加(金相場に対する中国の影響力拡大)の決定と、中国株の暴落開始が、同時期に起きていることは興味深い。中国は、ドルのライバルである金地金の世界価格決定への支配力を増すことで、ドルや米国債を潰せる力を増したが、それと同時期に、何者か(米国勢?)が中国株のバブルを崩壊させ、中国を弱体化する策略を開始している。これは、金地金という新たな武器を得た中国と、ドルや債券を防衛しようとする米国との、金融大戦の激化であると考えられる。 (金地金の反撃) (◆金融危機を予測するざわめき

 分析者の間からは、中国の株暴落によって中国人が株への投資に嫌気し、株でなく金地金に投資するようになるとの予測と、そうでないという見方の両方が出ている。もし株暴落が中国人の地金投資を増やす結果になるなら、これは中国政府が人民元に金本位制のイメージを付加しようとしていることと同じ流れになる。株の暴落は、長い目で見ると、民間を含めた中国の金備蓄の増大、金地金を使った経済覇権力の担保へと結びついていくかもしれない。(だから今回のバブル扇動と崩壊が看過されたというのは考えすぎかもしれないが) (China equities crash won't benefit gold

 金相場と同時に、原油相場も下落を再開した。一方、原油安の再加速は、前回の記事に書いたように、米国のシェール石油業界を潰したいサウジアラビアが、ロシアに接近したことと、たぶん関係している。サウジは、ロシアに農業部門などで100億ドル規模の新規投資を行う計画だ。ロシアは、経済制裁で欧米からの投資が入ってこなくなった分を、中国だけでなく、サウジにも補ってもらえるようになった。サウジは、米国の石油産業を潰そうとしているだけでなく、米国のロシア敵視策を妨害するようになった。もはやサウジは米国の同盟国でなく、中露イランと並ぶ米国の敵だ。 (Saudi Arabia to Invest up to $10 Billion in Russia) (◆多極側に寝返るサウジやインド

 ロシアに対するサウジの接近は、将来的に、BRICS(もしくは上海協力機構)へのサウジの加盟につながるかもしれない。BRICSや上海機構に対しては、サウジのライバルであるイランが、すでに加盟を希望している。イランは、核問題の濡れ衣を国際的に解かれた後(早ければ間もなく)上海機構への加盟が認められる。イランの台頭を看過できないサウジは、俺たちも入れろとロシアに求めそうだ。この場合、サウジがイランへの敵視をやめることが、加盟の条件になる。インドとパキスタンが、敵対をやめることを前提に、上海機構に加盟しようとしているのと同じ構図だ。 (立ち上がる上海協力機構) (非米同盟がイランを救う?) (いずれ和解するサウジとイラン

 上海機構を主導する中露は、諸国間の敵対をやめさせようとしている。印パや、スンニ(サウジ)対シーア(イラン)など、諸国間の敵対を扇動して自国の覇権を維持してきた米英と対照的だ。対米従属に固執することで米国を「おかみ」とする官僚機構が隠然独裁を続けられる日本では、米英が「善」で中露が「悪」であるとするマスコミのプロパガンダが根強いが、そうした善悪観は歪曲された大間違いだ。日本人は、早くそれに気づいた方が良い。中露の肩を持つ私を中傷する前に、プロパガンダを軽信せず世界の流れをよく見ろと言いたい。


金森

(あんたのボスにも教えてあげてよ。頭悪くて理解できないかも知れないけど)

金森

もっきりや

  • 雑談

柿木畠は藩政時代からある町名で、まちの真ん中には、藩政期に築造された金沢城西外惣構堀が、現在も水を湛えており、飲食店を中心とした活気ある商店街のなかに、歴史的風情とうるおいを醸しだしています。火事が多かった藩政時代に、火除けとして植えた柿の木は、宝暦8年(1758年)当時のの金沢町絵図では、150歩ほど(約500平米)の畑として見ることができますが、宝暦9年(1759年)の大火災により、すべて消失してしまいました。

それ以後、旧柿木畠では、由緒ある柿の木の姿が見られなかったのですが、柿木畠復活を契機に、地元商店街は、「柿の木」を「まちの木」として、町内の各所に植え、まちの緑を演出しております。

ちなみに、火除け地に植えられた柿の木は、飛鳥時代の歌人で、万葉集で名高い「柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)」をもじり、「柿の木のもとでは火が止まる」と昔の人々は信じ、それに因んだといわれています。

(いいねっと金沢・金沢市HPから引用)

この柿木畠は金沢市役所の裏手の通りでその中程に「もっきりや」がある。

先日、ロサンゼルス在住で米国籍の知人夫婦が訪ねて来た。私が前の会社で最初に配属されたプロジェクトで、ずいぶんとお世話になった協力会社の技術者だ。いまでは80歳を超えている。10年ほど前から毎年日本に来た時には訪ねてくれる。最初の頃は金沢市内や能登などを案内していた。しかし、ここ二三年は案内するところもなくなったというか、気ままに行きたい所に行ってもらって、夜の会食でいろんな話題で盛り上がる。当初は気を使って料理屋などを使っていたが、居酒屋の方がいいということで、最近ではもっぱら居酒屋で一杯やっている。

今年も、木倉町の居酒屋で一杯やった。話の中で金沢辺りでジャズを歌っていた奥さんの友人が、何年か前に亡くなったという話を聞いた。

金沢でジャズと言えば、柿木畠の「もっきりや」だ。彼女を偲んで、「もっきりや」のマスターに彼女のことを聞いてみようと、木倉町の居酒屋を出てた。「もっきりや」では、東京からのサックスとギターの2ピースバンドのコンサートが始まったところだった。

たまたま東京から来たというピアニストが飛び入りで演奏したり、地元の歌手が歌ったりと、ジャムセッションが繰り広げられ、ノリノリのコンサートになった。

年が年だから、日本に来るのは最後になるかも知れないとの話だったが、別れる時には来年も訪問してくれそうな気配になっていた。

もっきりや 柿木畠 金沢

金沢のジャズバー(ジャズ喫茶?)柿木畠のもっきりや

金森

若者たちが主張する。「脱・原発」

金森

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ごの会

「ごの会」は富山東高校5回生を中心にした親睦会です。

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