技術は人々の暮しを豊かにし命を守るための道具だと思っている。先達からの知恵や技術は積み重ねられていく。そもそもが技術が進んでいるとか遅れているというのは無意味な議論だと思っている。だが安倍首相などは原発は最先端の技術だとし、原発を開発途上国に輸出することで日本国が豊かになると主張する。
しかし私の目からすれば原発は積み重ねることができない古びた過去の技術にしか見えない。その証拠に世界の先進国で原発開発に関わってきた企業は既に原発に見切りをつけている。原発事業を日立、東芝、三菱といった日本企業に売り払っている。ロートル技術を売れる内に売っているわけだ。日立、東芝、三菱は世界の後始末を押し付けられていると言っても過言ではないだろう。こんな技術で日本が豊かになれるはずがない。
そもそも人々の暮しを豊かにし命を守ることからすれば、原発は開発や維持管理に莫大なお金を必要とする。莫大な無駄を生む技術と言える。
原発による発電の仕組みは水を沸かして発生させた蒸気でタービンを回し発電するという単純なものだ。水を沸かすためにウランなどを核分裂させてその時に発生する熱を使う。莫大なお金を掛けて水を沸かす技術が最先端の技術と言えるわけがない。
石油ストーブで水を沸かす時、沸かす必要がなくなったらダイヤルを回せば簡単に火は消える。ところが原発では一旦核分裂が始まるとそう簡単にお湯を沸かすのを止めることができない。発電し続けるしかないわけだ。
だから発電した電気を蓄えるためにダムまで作る。揚水発電だ。原発で発電して余った電気でモーターを回して水を汲み上げ揚水ダムに水を蓄える。電気が多く必要になったときにダムに蓄えた水を使って水力で発電するというものだ。原発がなければ必要ないダム、馬鹿でかい蓄電池に土木工事など多額のお金を掛ける。
また家庭であまり電気を必要としない夜間でも原発は発電し続けなくてはならない。夜間電気を消費するため、各家庭にオール電化を奨める。見方を変えればオール電化とは各家庭を蓄電池にしようという発想から出た施策とも言える。
オマケに原子炉を冷やしてできた温水を海に垂れ流す。発電で作った熱エネルギーの殆どを捨てていると言っても過言ではない。
こんな技術のどこが最先端技術なのか、ロートル技術でしかない。
政・産・学・労、マスコミまでもが原発という既得権でがんじがらめになっている。既得権を守るため時代遅れのロートル技術にしがみついている。
いまこそ即原発ゼロを宣言し、自然の恵みをエネルギーに変える地産池消の技術で、若い世代のために時代を切り開こう。原発という既得権の塊のようなロートル技術に夢はないし、命と暮しを託すわけにはいかない。
金森
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