自然が気の遠くなるような年月を経て作り出した造形美である「烏取砂丘」。
そこに、人の力で新たな造形美を創り出し、この地を訪れる人に今までにない感動と感激を与えたい。そんな思いが現実となり、2006年11月18日に「砂」を素材にした彫刻作品である「砂像」を展示する「砂の美術館」を開館しました。
砂像彫刻家兼プロデューサーとして国内外で活躍している茶圓勝彦氏が総合プロデュースを務め、毎年海外各国から砂像彫刻家を招き、世界最高レベルの砂像を展示しています。
第1期展示(テーマ/イタリア・ルネサンス)は完全な屋外で展示をおこないました。その後、第2期展示(テーマ/世界遺産・アジア編)、第3期展示(テーマ/砂で世界旅行・オーストリア編)、第4期展示(テーマ/砂で世界旅行・アフリカ)と3回の展示を仮設のテントでおこないました。
そして2012年4月、世界初となる砂像のための展示施設を整備し、新たな「砂の美術館」が誕生。屋内での初の展示となった第5期は「砂で世界旅行・イギリス編」を行い、第6期展示「砂で世界旅行・東南アジア編」、第7期展示「砂で世界旅行・ロシア編」を経て、2015年4月より第8期「砂で世界旅行・ドイツ編」、2016年4月からは「砂で世界旅行・南米編」となります。
砂の美術館は、「砂で世界旅行」を基本コンセプトとし、毎年テーマを変えて展示を行なっています。会期が終われば、砂像はもとの砂にかえっていきます。限られた期間しか存在することができない砂像。その儚くも美しい造形を創り上げる為に、砂像彫刻家は情熱を注ぎ込みます。
永遠に残らないがゆえの美しさが、砂像のもつ大きな魅力の一つなのです。
出来上がった作品の精巧さや迫力はもちろんのこと、決まった場所に限られた期間しか存在できない砂像の持つストーリーを感じながら鑑賞して頂けたら、より砂像の魅力を感じて頂けると思います。(砂の美術館HPから引用)
砂の像は圧巻だった。砂の像で描かれる人々の躍動感には眼を見張るものがある。その表現力には驚かされる。ひょっとしたら、砂だからこそ表現できる世界なのかも知れない。そして、これらの像はスフィンクスのように未来に残されて、受け継がれていくものではない。ごくごく近いうちに壊されてしまうことを前提に造られている。生き続けれるとすれば、見た人の脳裏の中だけというせつなさもある。
(以前勤めていた会社の友人に作曲・演奏してもらった楽曲をBGMにした)
金森
コメントする