今では多くの人がスマホを使っている。ただ、スマホになると携帯電話に比べ通信料金が高くなる傾向にある。
通信料金が高くなるのは、携帯電話とスマホでのメール(e-mail)の仕組みの違いにあるからだと言っても過言ではないだろう。
携帯電話でのメールは、ドコモ、AU、ソフトバンクといったそれぞれの通信会社独自のネットワークの中でメールをやり取りする。ただ、他社のメールアドレスやパソコンともメールのやり取りはできる。それぞれの通信会社はインターネットとの結節点となるサーバーを持っており、それをインターネットに接続して、メールを自社のネットワークの中に取り込んで送受信している。一方、スマホでは、インターネットの仕組みを直接使ってメールをやり取りする。
通信会社独自ネットワーク方式、インターネットを直接使う方式とも、メールサーバーが受信したメールを、メールアドレス毎に受信箱に入れ、それを携帯電話やスマホに送る仕組みは同じといえるが、メールの取り出し方に大きな違いがある。
独自ネットワーク方式の場合は、メールが受信箱に届いた時点で、サーバーが携帯電話にメールを送りつける。一方、インターネットを直接使う方式では、スマホが受信箱にメールがあるかどうかを問い合わせて、メールが届いている場合に、メールアプリがサーバーの受信箱からメールを取り出す。
スマホの場合でも、外見上は携帯電話と同じように、メールが届いたら音などで着信案内がされるだろう。ただし技術的には、スマホのメールアプリがサーバーに受信箱にメールが届いているかを、四六時中問い合わせていて、メールが届いている場合に、着信案内することで実現している。
この問い合わせは、データー通信機能を介して行っている。メールアプリが、サーバーに電話して問い合わせていると思えばよい。
携帯電話ではメールを送受信するときだけにパケット代が必要になる。しかし、スマホではメールアプリがメールを受信しているかどうかを、サーバーに問い合わせる度にパケット代が必要になる。タイミングよくメールの受信を知らせるためには、四六時中問い合わせることが必要になる。
スマホを契約するときに、半ば強制的にデーター通信定額プランへ加入させられるのはこういった理由からだ。だから、スマホではホームページは見ないし、メールのやり取りも少ないからと、データー通信費を従量制にすると、とんでもないことになる。また蛇足だけれど、メールアプリが常に働いているわけで、スマホの電池の持ちも悪くなる。
次回は、格安スマホにして通信費を減らす(ランニングコストを減らす)のにどうしたかを話したいと思う。
金森
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