食事の後、古い町並みで買った地酒の残りと、部屋の冷蔵庫にあったビールを飲みながら高山の夜が更けていった。何時ごろまで話していたか思い出せないが、かなり遅くまでワイワイとやっていたように思う。
しかし、朝の目覚めは早かった。6時にはホテルの7階にある露天風呂に入った。北アルプスが見えるではないか。それも、山の稜線だけが晴れて帯びのようになって、その帯の中に北アルプスが見えている。露天風呂から顔だけだして、北アルプスを眺める。最高の眺めだ。
風呂場に写真機を持ち込めないのが残念だった。露天風呂からの眺めは、下に紹介したホテルのホームページを見てもらえればと思う。また、上に掲載した写真は、今年の5月に新穂高ロープウェイの西穂高口の頂上展望台で撮影したもので、左から「西穂高岳」「槍ヶ岳」「笠が岳」である。こういった山々を、しばし露天風呂から眺めた。
しかしながら、その晴れた帯も段々と雲に隠れ、風呂から上がる頃には雲の中に隠れてしまった。今回の旅の最大の目的は達成できた。
満足感と、いろんな思い出を心に残しながら、ホテルを後にした。
(おわり)
ホテルアソシア高山リゾート
http://www.associa.com/tky/
今回の旅のそれぞれの場所での様子(実況中継)を、イッテミアで記録した。このミッションを見ていると、旅先での時々の思い出が蘇ってくる。今まで連載した旅日記と合わせて見て頂くと面白いと思う。
『天望の湯から北アルプスを見る』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/892
『桜ケ池で癒しのひと時を』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/800
『みぼろ湖キャンプ場』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/1051
『飛騨高山おでかけラリー』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/247
『高山散策』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/1047
『そばの里 荘川』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/1045
『白川郷を歩く』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/1043
『荘川桜』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/1044
『白川郷と白山』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/494
『いもっ娘を召し上がれ』
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/824
http://ittemia.jp/mission_detail.php/mission_id/892
ホテルに帰ってから温泉に入り、レストランでフレンチとなった。レストランに行くのに一階に下りたところにオーブンバーがある。そこで、ハーブの演奏会が開かれるということで準備中であった。食事の後、聴いて帰る積りでいたのだが、食事を始めるのが遅かったし、それにも増して食事中の話しが弾んだこともあって、アンコールでの演奏を少しだけしか聴けなかった。ハーブの音色はこころ温まる優しさがある。ずっと聴けなかったのが残念だった。
さて、今回の温泉旅行の最大の目的は、新そばを食べることでもなく、高山で地酒を飲むことでもなく、ましてやホテルでフレンチを食べることてもなかった。ただただ、ホテルの露天風呂で、温泉に浸かりながら雄大な北アルプスを見ることであった。しかし、今日は見ることができなかった。
旅の最大の目的が果たせるかどうかは、全て明朝の天気次第である。
淡路夢舞台は淡路島北部の自然の中にある複合文化リゾート施設で、国際会議場、野外劇場、温室植物園、ホテル、レストラン&ショップなど備えおり、建築家、安藤忠雄の代表作としても有名な施設である。
淡路夢舞台を散策していると、淡路花博の記憶が蘇る。人だかりでいっぱいだった温室植物園も早朝ということもあって、殆ど人の姿がなく、手入れをする管理の人の姿を見るくらいだった。
荒れているのではないかと思っていたが、見事に手入れされていた。
夫が少しだけ部分所有しているデュオトーンという名の馬が、三歳馬クラッシク最終戦、菊花賞に出走するという。6月にデビューして以来、一気に菊花賞まで登りつめた楽しみな馬である。その馬が菊花賞を走る姿が見たくて、菊花賞当日、京都競馬場に出掛けた。
絶好のレース日和、京都競馬場は午前中から沢山の人で溢れていた。デュオトーンは前走で少し足を痛めていた。直前まで大丈夫かと心配したが、何とか間に合ったと聞いた。でも、そのことが気掛かりだった。
パドックの横に馬頭観音が祀られていたので、どうか、デュオトーンがケガをしませんようにとお願いした。正直、勝敗よりその方が気になった。菊花賞に出走する面々を見ていると、その馬たちに勝てると思えなかった。入賞でも出来れば十分だと思った。それでも、新聞ではそれなりに注目馬として扱われていた。
第十レースが終わり、いよいよ、次が菊花賞レース。競馬場内は黙っていても分かるほどの熱気があふれてきた。
馬達の入場が始まると会場から拍手が起こり、それが手拍子になって馬達を祝福した。京都消防署音楽隊の奏でるファンファーレが鳴り終わると会場中から大歓声が起こった。
ゲートが開いて馬たちが走り始める。デュオトーンは少し出遅れてしまった。後で聞いたところによると、ゲートが開く直前に立ってしまったとか。
3000メートルの長距離レースである。どの馬もそれが自分の使命と知っているかのように懸命に走っている。その姿はとても綺麗だった。
最終コーナーを回った勝負どころ、デュオトーンが前に出て行こうとしたようにみえた。しかし、さすが、GI馬達であるそう簡単には抜けなかった。結果、12位。最終コーナーを回ったところで進路を妨害され、思うように前に行けなかったとか。審議にもなっていたが、こんな大舞台で走れただけで十分に楽しい夢を見せてもらった。
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「第48回 宝塚記念」
「味噌っかす」という小説を発行したので紹介します。
「味噌っかす」
市野倉 三郎 著
ISBN978-4-902182-09-5
四六版 316頁
定価 1680円
(本体1600円+税)
『少年達は、なにを見、なにを考えていたのか? 東京大空襲、戦争という時代に生きる少年の成長を描く。』
この小説は一九四二年から五〇年までの間、すなわち戦中戦後のはなしである。今から七十年近くも前の事であるから、若い人たちから見ればほとんど歴史小説と言ってよいかも知れない。しかしだか
らこそ、あの動乱激変の時代を体験した者の責務として書き残しておくべきだと考え、記憶のうすれないうちにと二十五年ほど前に同人誌「浮標」に連載したものである。(あとがきから)
このところ淡路島をよく訪れるようになった。対岸に住んでいながら一年ほど前までは殆ど行くこともなかったが、明石大橋を渡って自宅から30分程でいけることに気が付いた。その上、大橋を渡るだけで何処か遠くに来た気分になれる。ちょっと疲れ気味で現実逃避したくなった時には格好の場所である。
週末、2000年に開催された淡路花博の跡地、淡路夢舞台に隣接するホテルに一泊した。
朝、目が覚めるとカーテンの隙間から淡いオレンジ色の光が漏れていた。カーテンを開けると昇っていく朝日が目に入った。
ベランダに出ると少し冷たい朝風が寝起きのふやけた顔に心地よい。左に目をやると朝日を受けた淡路夢舞台が静寂の中に一日の始まりを迎えていた。
光のオブジェが金沢21世紀美術館と広坂の秋の夜を飾っていた。
最終電車4分遅れ。さぁ、帰ろう。ちょっと飲みすぎたかも
そして、三次会。
ボンドは、「ゴードン(ジン)を3、ウォッカを1、キナ・リレを半分の割合で。 氷を入れてシェイクし、薄く切ったレモンの皮を一枚いれてくれ」 とマスターに頼んだ。(カジノ・ロワイヤル)
二次会をどこにしようかと、ちょっとだけ悩んだけど、いつもの「フルハウス」。