今日はデジタルカメラに関するお話をしたいと思う。
デジタルカメラに関して、「画素数」とか「解像度」という言葉をよく耳にすると思う。なんのことか良く分らなくて、聞き流している人も多いのではないだろうか。
そこで、「画素数」とか「解像度」について、簡単に説明してみようと思う。時間のあるときに、以下を読んでみて欲しい。
そもそも、写真がデジタルで表現されていると言われても、なかなか実感がわかない。難しい理屈を説明しても、これまた分らなくなるので、一言で説明してみようと思う。
「デジタル写真とは、カメラで撮った人物や風景を、色の付いた四角い点の集まりとして表現した画像」と言ったら、分った気分にならないだろうか。
この四角い点を画素と呼んでいる。L判の大きさの用紙に黒い点が一つだけだと、真っ黒な写真になる。しかし、何万個もの点があって、違った色で塗り分けられていると、何かの模様に見えるはずだ。この模様が、人物だったり、風景だったりする。
すなわち、一定の広さの矩形が、小さな矩形で区分けされている。この小さな矩形一つを画素と呼び、それぞれに色を付けて物を表現する。その画素の数が多ければ多いほど、点の密度が高ければ高い程、その画像は鮮明に表現できることになる。
画素数とは、写真を表現する四角い点の数のことである。そして、この画素の密度のことを解像度と言っている。
一般的に解像度はDPIで表現される。DPIとはDot Par Inchi の略で、一インチ四方の矩形の中に何個の四角い点があるかを示している。数値が大きければ、それだけ画素が多い、すなわち密度が高いことであり、画像を鮮明に表現することに繋がる。
デジタルカメラのフイルムに相当する部分には、画像を画素に分解するCMOSイメージセンサーとかCCDイメージセンサーと言ったICが組み込まれている。このセンサーが画像を画素に分解して記憶する。そして、この画素数で、デジタルカメラの性能を説明する場合が多い。
最近ではギガ単位の画素数に分解するセンサーを搭載したカメラも出てきている。
一方、プリンタの場合は、一定の範囲の中にどれだけの密度の点を描けるか、すなわち、どれだけ細かく点を描いて、画像を印刷できるかで、プリンタの性能が決まる。そこで、画素の密度であるDPIで、性能を説明することが多い。
少し乱暴な説明ではあるが、一般的に、画素数が大きければ、大きなサイズの用紙に綺麗に印刷できるという関係にある。考えようによっては、L判位の用紙にしか印刷しないのであれば、ギガ単位の画素数は必要ないと言える。
ちなみに、パソコン画面の解像度は、一般的には72DPIである。画面上に、鮮明な画像を映そうと思って、200DPIの画像を表示したとしても、パソコン画面は、物理的に1インチ四方に72個しか点を表示できない。そこで、200DPIの写真画像を72DPIの画面に表示する場合は、表示サイズを約3倍にして全ての点を表示するか、点の数を間引いて表示することになる。
もし、ホームページに200DPIの画像が貼り付けられていて、そのホームページをパソコンで見ようとした場合には、サーバからパソコンには200DPIの大きさの写真画像が送られてくる。しかし、ブラウザでは、72DPIに間引いて表示していることになる。
このように、ホームページに写真を貼り付ける場合は、72DPIのデジタル写真で充分なわけである。どうせパソコンで表示する時に画素が間引かれて捨てられるのであるから、サーバとパソコン間の通信の負荷を考えれば、最初から解像度を72DPIにしておくのが懸命とも言える。
ちなみに、みなさんから送られてくる写真画像は、200DPI程度のものが多いが、このブログに掲載する時は、全て72DPIにして掲載している。
ところで、画素数が多いと綺麗な写真になると取られがちだ。しかし、一概にそうとも言えない。画素数が多いことと、カメラの表現力を混同しないようにしたい。
カメラの表現力は、単に画素数や解像度で決まるというものではなく、カメラのレンズやフイルムに当たるイメージセンサーの性能で大きく左右される。フイルムカメラでのレンズとフイルムの関係に似ている。
フイルムカメラのフイルムに当たるCMOSイメージセンサーやCCDイメージセンサーの画像の画素への分解力と、画像を取り込む入り口であるレンズの性能が、カメラの表現力を左右する。レンズやセンサーの色の分解力や表現力が劣っていれば、どれだけ画素数が多くても、鮮明に画像を記録することはできない。
デジタルカメラを選ぶ時は、画素数だけに目をとらわれるのではなく、利用目的や用途に合わせて選びたい。
ちょっとややこしい話になって申し訳ない。ところで、みなさんは画素数や解像度など、あまり気にすることなく、手持ちのデジタルカメラや携帯電話で撮った写真をそのまま送ってくれるとよい。こちらで適当に処理して掲載する。気軽に撮って、身近な出来事の一文と一緒に送ってくれればと思う。
同期のみなさんからの投稿を楽しみにして待っている。
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