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小説 評論
「富山ゆかりの作家・作品考」の発行にあたって

 文学作品で富山ゆかりと言われるものは多くある。だが、その「ゆかり」自体の基準が曖昧なので、その作品や作家が富山とどのように関わり、そのことが富山にどのような意味合いを持っているのかも熟考せず、作品・作家の概要ばかりの説明をこれまで繰り返してきた。
 その反省の意味で、本書では、富山ゆかりと言われる作品が成立する背景や、富山と関わりある人物が作家として成長していく過程などを富山との関わりからみていきたいと思う。
 なお、本書の「榎と洪水」は「とやま文学賞」受賞作(富山県芸術文化協会)、「童話作りの一生」「「虚」と「実」の混迷」は佳作であり、今後、この「富山ゆかりの作家・作品考」をシリーズ化していきたいと思っている。

立野幸雄(たての ゆきお)1950(昭和25)年 富山市生まれ。立命館大・慶大の各文学部の日文、国史専攻卒、文学修士(仏教大)、人間学修士(武蔵野大)
民間企業を経て富山県立高校教諭・校長。同県立図書館長、射水市大島絵本館長を歴任。
とやま文学賞、富山新聞文化賞、北日本掌編小説賞などを受賞
評論
改訂 越中文学の情景 ご注文ボタン Amazon kindle 1400円 ペーバーバック2200円 改訂 越中文学の情景  富山は文学不毛の地ではない。何もないのと知らないのとでは全く違う。富山には綺羅星のごとく多彩な文学作品が多く埋もれている。地域ごとに関連ある作品をまとめ、その作品が生まれた背景と舞台となった地域の歴史・文化的背景、及び作家の人物評など交えて面白く描き、読書や文学散歩への導きには好適の書。
「安楽死」の問題点とその死生観 ご注文ボタン Amazon kindle 800円 ペーバーバック1320円 「安楽死」の問題点とその死生観  人の死の受け入れ方は様々である。従順に死を受け入れる者、自らの意思で死を受け入れる者、強要されて死を受け入れる者と、その死に様も様々で、そこに社会の思惑や文化・習慣も関与している。その死の迎え方の現状とその背後にある死生観について安楽死を中心に述べる。
故郷への愛着と信仰、救済の実践 岩倉政治 ご注文ボタン Amazon kindle 800円 ペーバーバック1320円 故郷への愛着と信仰、救済の実践 岩倉政治 ~ 富山ゆかりの作家(1)~
 人はいかにして救われるか、人間らしく生きるとはどのようなことなのかを生涯を通して追い求めた岩倉政治の姿を、信仰(仏教)と思想(唯物論)、そして文学から見つめ直す。
詩が光を生む 高島高 ご注文ボタン Amazon kindle 800円 ペーバーバック1320円 詩が光を生む 高島高 ~ 富山ゆかりの作家(2)~
 若くして中央詩壇で名を響かせながらも、帰郷して開業医に励み、その傍らで詩作に打ち込むが、望み半ばで倒れた詩人・高島高の人生を詩に託し、詩によって真に生きようとした姿を追う。
榎と洪水 泉鏡花 ご注文ボタン Amazon kindle 800円 ペーバーバック1320円 詩が光を生む 高島高 ~ 富山ゆかりの作家(3)~
 15歳の鏡花は独り富山を旅し、幻想の中に迷い込み、その時のことをもとに幾つもの奇怪な「富山もの」を書いた。その中の「蛇くひ」と「黒百合」の成立を解き明かす。第34回とやま文学賞受賞作
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