地酒をどう売るか・分散型経済

少し前の記事で、これからは一極集中型経済から分散型経済になっていくと書いた。

少し具体的なところを書いてみようと思う。

今までは、生産した商品を消費者がいる場所に運んで売っていた。このため、さまざまな顧客のニーズに応えるため、商品棚には多くの種類の商品を並べる。売れるかどうか分からなくても、売れた時の事を考えそこそこの在庫を抱える必要もある。

しかし、インターネットの普及で、商品の販売方法も変わろうとしている。

パソコンやスマホが身近になり、現金に代わってエディやスイカなどの電子マネーで支払いをする時代になってきている。加えて消費者はアマゾンなどのECサイトで商品を買うことが多くなっている。大手スーパーなどもホームページで日用品を買えるサービスを提供し始めている。

分散型経済の観点から、地酒を売ること考えてみた。

実際に地酒を販売するとすれば、もちろんのこと消費者が多い場所で売るのが効果的だ。銀座や渋谷、新宿、池袋で売ることができるに越したことはない。

(1) 販売店舗の商品棚には、売りたい銘柄の地酒を一本づつ並べ、試飲できるようにする。

(2) 気に入った銘柄があれば、店が用意したパソコン、あるいは顧客自身のスマホなどを使って、ECサイトで注文する。

(3) 支払いは、現金でもいいが、クレジットカードなり電子マネーで決済できるようにしておく。

(4) ECサイトで注文のあった酒は、直ぐに宅急便などで注文主宛に発送する。注文した次の日には注文主の手元に届く。

(5) 蔵元のある土地を訪れた消費者は、きっと蔵元を訪れることになる。希少な地酒の銘柄を買いに蔵元を訪れるだろう。地方の地酒は、その土地で呑んだ方が旨いことを消費者は知っているものだ。

こういった仕組みの店舗であれば在庫を抱える必要もない。展示用、試飲用の酒を揃えて置くだけでよい。

地酒の蔵元は小さいところが多い。幾つかの蔵元が一緒になって、銀座、渋谷、池袋、新宿などに地酒販売店舗を作ればよいだろう。県や市町村が開店資金を補助してもよいのではないだろうか。

そして、バックヤードは店舗のある場所ではなく、注文を受ける地元蔵元である。そこで働くのは地元の人ということになる。地域おこしにもなるだろう。

この例(ビジネスモデル)は地酒販売に限ったことではない。いろんな分野で応用できるだろう。分散型経済・地域ネットワーク経済、わたしの具体的提案の一つである。

金森

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このページは、ofoursが2016年8月22日 14:29に書いた記事です。

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