道の駅 蜃気楼

北山鉱泉を出て8号線に出た後、右折して魚津の街に向かって車を走らせ、道の駅蜃気楼で休憩にした。天気も良かったので、富山へは、滑川、岩瀬と海沿いの道を走ろうと考えたからだ。

真っ青な富山湾は綺麗だったが、残念ながら蜃気楼は見えなかった。蜃気楼は、(3月下旬~)4月~5月(~6月上旬)によく見えるようだ。ホタルイカの美味しい季節に重ねっている。

魚津埋没林博物館のHPに蜃気楼について解説が載っていたので転載した。

◯蜃気楼を引き起こす空気層のでき方

上位蜃気楼は、下が冷たく上が暖かい空気層によって引き起こされます。
通常、地表から高度が上がるにつれて気温は下がりますが、上位蜃気楼が起きる空気層ではこの関係が逆転しています。高度と気温の関係が逆転するので、このような空気層を逆転層といいます。実際の観測値などから、魚津で上位蜃気楼が見られるときの逆転層の高さはおおむね10m以下、上下の温度差は1~5℃程度と考えられます。

では、富山湾にどのようにして逆転層ができるのでしょうか。これについてはいろいろな説がありますが、次の2つが代表的なものです。

    • 富山湾に冷たい雪解け水が流れ込み、それによって大気の下部が冷やされる
    • 海上にある低温の空気の上に、日中の陸地で暖められた空気が流れ込む

現在は、後者の説が有力と考えられています。今後の研究によって解明が進められれば、また新たな説が生まれる可能性もあります。いずれにしてもその機構は複雑でいろいろなパターンがあると思われるので、一つの説で蜃気楼のすべてを説明することはできないかもしれません。「謎が残されている方がロマンがある」という意見もあります。

◯蜃気楼の出やすい条件

富山湾で上位蜃気楼の出やすい条件には、次のようにある程度の目安があります。

    • 時期:(3月下旬~)4月~5月(~6月上旬)
    • 時間:午前11時ごろ~午後4時ごろ(それ以前、それ以後の例外もある)
    • 気温:18度以上の場合が多い(朝の冷え込みがあって日中の気温が上がるのがよい)
    • 風 :魚津の海岸で北北東の微風(おおむね風速3m以下)
    • 天候:移動性高気圧の中心が本州の東の海上に抜けて当日は晴れ、翌日頃から天候が崩れそうな日。等圧線の間隔が開き、強い風が吹かない状態。

もちろんこれらに当てはまらない例外もありますが、この条件がそろえば可能性が高いと考えてよいでしょう。

富山湾では、上位蜃気楼は、例年ならば上記の時期の間に10~15回程度発生します。ただし、その中には双眼鏡でようやく識別できる程度のものも多く、実際に肉眼でも蜃気楼を楽しめるのは5回もあるかないかです。

上位蜃気楼の回数はその年によってかなり変動があります。微妙なものを含めトータルで5回ぐらいしか発生しない年もあれば、20回以上発生した年もあります。(過去の記録はこちら)

また、持続時間もその日の条件によりまちまちです。数分で終わってしまうことも多い一方、出たり消えたりしながら半日以上も続くこともまれにあります。

道の駅蜃気楼から望む富山湾 富山魚津
道の駅蜃気楼から望む富山湾

道の駅蜃気楼から望む立山連峰 右寄りに剣岳と雄山 富山魚津
道の駅蜃気楼から望む立山連峰 右寄りに剣岳と雄山

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この記事について

このページは、ofoursが2016年2月15日 07:00に書いた記事です。

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