1995年(平成7年)から、自宅での親の介護が始まった。もう20年になる。
親父を自宅で10年間介護した。親父が亡くなって1年もしない内に、義母を自宅で介護することになった。今までの20年間で親を自宅で介護していなかったのは一年弱ということになる。
親父は帯状疱疹を患ってから介護度5で寝たきり状態となった。自宅に介護用ベットを借りて介護を続けた。ベットの隣で仕事をする日々が続いた。
どんなに介護しても、親の状態は終末に向かって徐々に悪くなっていくものだ。病気での入退院を繰り返すと、入退院の度に状態は悪くなっていく。
親を介護していると、何時までこうっいた生活が続くのか分からない。出口の見えないトンネルの中を歩いているようで、明日を見通せないのが一番に辛い。
子供の看病であれば、退院すれば元気になるという希望が持てる。一方、親の介護の場合は、退院してからの介護の方が、入院する前よりも大変になることの方が多い。
また、介護している親が退院したとしても、入退院の度に状態は悪くなって行くものだ。そして自宅での介護は大変になっていく。家族の予定は、親の介護に左右されるようになっていく。
20年間よく続けてこれたものだと思う。妻がよくやってくれたと感謝しかない。
義母の介護度は3だ。多分、今回のことで介護度は4とか5になるのではないだろうか。義母の主治医の先生からは「認知症で寝たきりになると、7年だね」と言われた。担当のソーシャルワーカーからは「退院しても自宅で介護を続けることは無理だと思う。退院して直ぐに自宅に返すことはしない。相談しましょう」と言われている。
まだまだ介護は続く。しかし、主治医とソーシャルワーカーの話を聞いて、親父を介護してきた経験から、これからどう過ごすかの想像できるようになってきた。妻とも「20年はやっぱり長かったね」と、そんな話ができるようになってきた。
金森