政府のポチと化した一流紙

「これから少子高齢化が進み低成長の時代になる。社会の仕組みも低成長に合わせたものにしなければならない。」と言われて久しい。

しかし現実にはアベノミクスがいう昔ながらの成長戦略に期待している。多くのひと達は高度成長時代の成功体験を忘れられないでいる。

一方、海外メディアはアベノミクスはピークアウトしているとか、アベノミクスは失敗していると報じている。しかし、日本のマスコミは政府の広報機関に成り下がり、政府の言うことを垂れ流すだけで、アベノミクスへの期待を煽る報道に終始している。

多分、海外メディアの認識の方が正しいだろう。

選挙も終わってこれから先、頼りの年金は減額されていく。また、各種保険料は上がっていくだろうが、介護報酬などの社会福祉費は減額され、国民に負担を強いていく。アベノミクスの実態だ。アベノミクスは国民の年金基金で株を買い支え株高を演出し、物価高騰・インフレを進める。生活者の負担だけを増やしていく。我々が今度の選挙で選んだ道とも言えるのだが。

原油価格が下落してもアベノミクスの円安政策のお陰で、思ったほどにガソリン代は安くなっていない。スーパーを歩けば直ぐに分かることだが、いままでは商品一個の価格をそのままにしてパッケージを小さくし内容量を少なくして実質的値上げを誤魔化していた。しかしそれも限界にきている。かといって値段を上げれば増々売れなくなる。これから来年に掛けて、スーパーなどは背に腹は代えられず、売れ残っている在庫を値下げしてでも処分して当座の運転資金を確保するしかなくなるだろう。

一方、安倍晋三首相は企業に春闘での賃上げを要請している。コストアップを要請している訳だ。首相がやることじゃないだろう。私なら、こんな要請にこたえて賃上げをするような会社の株は買わないし、持っていたとすれば売り払う。

権力のポチの読売新聞や産経新聞がアベノミクスを持ち上げるのはある意味分かる。しかし、最近では「朝日は赤い」と例えられた朝日新聞ですら政府に手なずけられ、政府を監視する第四の権力として座を自らが放棄している。

頑張っているのは、政党の機関紙としての性格が強い赤旗は別にして、東京新聞や琉球新報、沖縄タイムスなどの地方紙や、三流紙と言われる日刊ゲンダイや東スポなどのスポーツ紙だ。どちらが一流紙か分からない時代になってきた。

これから増々年金は目減りし社会保障費負担が増えていく。吉野家も牛丼を値上げせざるを得なくなった。物の値段は上がらざるを得ないだろう。

年金は目減りし物の値段は上がっていく。これからの老後をどう暮らしていくか頭がいたい。

私は新聞を取るのを止めた。北日本新聞や北國新聞(富山新聞)などの地元紙がどんな記事を書いているか知らない。新聞を取るのを止めたからといって、不便を感じることはない。折込チラシもスマホに配信されてくる時代だ。

公明党が言うように新聞を軽減税率にしたところで、政府の広報誌である限り、購読数減は止まらないだろう。政府がやることを監視し、庶民の声を拾い、情報を発信する新聞にならない限り、新聞は限りなく購読者数を減らし、ジリ貧となっていくことだろう。

金森

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 7.1.2

この記事について

このページは、ofoursが2014年12月18日 07:00に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「16歳の鮮烈体験糧に ー泉鏡花 富山舞台の小説(上)ー」です。

次の記事は「だいこん寿し」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。