今日の晩酌は石川の酒と肴。
酒は奥能登珠洲の宗玄が造る「にごり酒」。後発酵の新酒で栓にはガス抜き用に小さな穴が開けてある。このため、横にして運んだりすると酒が漏れ出るので家に持ち帰るのが少し厄介だ。
味はフルーティーでスッキリとしていて喉越しもいい。流石に能登杜氏が造る酒は一味も二味も違う。
肴は「鯖の糠漬け」。半身を買ってきて自分で薄く切ったのだが、見栄えよくは切れなかった。鯖の糠漬けは福井では「へしこ」と呼ばれている。北陸道のサービスエリアの売店で時たま買ってきたりする。
今日の鯖の糠漬けは、金沢金石(かないわ)で作られたものだ。北前船の寄港地でもあった金石は古くは宮腰と呼ばれており、江戸時代加賀藩の御用商人である銭屋五兵衛などが活躍していた。サバの糠漬けは北前船の保存食として作られていたもので、フグやニシン、イワシなどの糠漬けや粕漬けなども有名で名物となっている。ときたま、わたしも晩酌の肴にしている。
金森