みなさんは、今年のゴールデンウイークはどうお過ごしだろうか。
私は、東京で働いている息子が帰省しているということもあって、近場を散策して過ごしている。そんな息子ではあるが、友達と会うのに忙しくて、殆ど家にはいない。思い起こせば、昔の自分もそうだった。
今日は、息子が出かけた後、家で昼食をとって、車で東茶屋街に出かけた。多分、東茶屋街近辺の駐車場は満杯だろうと思い車を止めておく秘密の場所に向かった。そこに車を置いて、ゆっくりと東山界隈の街並みを見ながら東茶屋街に出る。
東茶屋街がこんなに混んでいるのを見たのは久しぶりである。さすがにゴールデンウイークである。東茶屋街には、ここ最近ワインバーとか、いろいろ楽しめるお店ができている。実は、連休前も横浜からの友人と、夜の茶屋街でワインを楽しんだのだ。
そんな東茶屋街を早々後にして、主計町(かずえまち)に出る。最近亡くなった植木等の最後に出演した映画として紹介されていたロケ地が主計町だった。私もニュースでその映像を見たのだが、映画では京都の街並みの設定だったようだ。
この街は、東茶屋街から浅野川と道路を渡らないといけないこともあってか、人通りが少なかったのだが、泉鏡花の作品を朗読して聞かせてくれるお店もできたという事もあってか、人通りも多くなってきている。
そんな主計町から、彦三緑地に抜けて、ツツジを見る。
今年、彦三緑地は整備されたせいか、ツツジのトンネルは味わえなかった。しかし、ゴヨウツツジの葉と白い花が印象的であった。それに、ツツジと一緒に植えられている牡丹が丁度見頃だった。
彦三緑地から尾張町の通りを渡った和菓子の森八の丁度向かえに、昭和初期に建てられたギラリーミタのビルがある。骨董品などを扱うお店である。そのビルに、カフェフレールという喫茶店がある。そこで、コーヒーで一服することにした。
マスターの話しによれば、このお店は、骨董品屋さんの倉庫になっていたところを、二年程前に借り受けて喫茶店にしたそうである。この店には、三枚のステンドグラスがある。このビルが出来た頃からのステンドグラスということである。日本のステンドグラス百選にも選ばれているようである。
マスターは観光客だと思ったのだろう。どこからかと尋ねなれた。近くに住んでいると答えたところ、先ほどのご夫婦も金沢の人だとのことだ。最近、近場の人が増えているそうである。ちょうど喫茶店が全盛期の頃に青春時代を過ごした茶店族が、喫茶店に戻り始めているようである。
ステンドグラスから射す柔らかな光と、マスターとの会話を楽しんで、店を後にした。