金引の滝から降りて、県道9号線に戻る。これで、今回予定していたところを概ね観光したことになる。このまま、昨日降りた路綾部宮津道路の宮津天橋立ICから高速道路に乗って、家路に着こうかとも思ったが、それには少し時間が早い。急ぐ旅でもない、北陸自動車道の敦賀ICまでは一般道を行くことにした。
県道9号線との交差点を左折して、宮津港方向に戻り、国道176号線と交差する丁字路を右折して、舞鶴方向に走る。
途中、観光案内にあった「天橋立雪舟観展望休憩所」に立ち寄ることにした。雪舟観には、途中で宮津港沿いの県道606号線に入らないといけなかった。宮津港沿いを暫く走ると右手に、赤い鳥居を見つけた。駐車場はなさそうである。しかし、階段の下に狭いスペースがあった。車をそこに止めた。軽自動車は小回りが利いてこういうときも便利だ。
階段の前に「天橋立雪舟観展望休憩所」という案内板もある。早速、鳥居をくぐりながら階段を登った。
案内板には、『室町時代の大成者「雪舟」が描いた「国宝天橋立図」は栗田峠あたりの山から写生されたのではないかと言われています。その天橋立図に描かれている眺めに相応したこの地からの景観を天橋立十景の一つ「雪舟観」と呼んでいます。』とあった。
鳥居を上ったところに社があり、その社をもう一段登りきると、少し狭い空間がある。雪舟はここからの景観を天橋立図にしたのだろう。天橋立が横一線に見える。
暫くの間、室町時代に思いを馳せて、雪舟が見たであろう天橋立を眺めた。(京都国立博物館所蔵「国宝天橋立図」)
この後、今来た道を、国道176号線に戻り、そこから舞鶴に出て、北陸自動車道に入り、家路へと着いた。
今回の旅は、一泊二日の短い旅ではあったが、いろんな人と出会えた思い出深い旅になった。(おわり)