立山の登山口で、立山連峰を見ても、岩しか見えないように、天橋立で、股覗きをしても、なんの変哲もない風景が見えるだけである。やはり見る場所というものがある。
知恵の輪灯篭を三回くぐった後、天橋立を股覗きで見ることができる天橋立ビューランドの上り口へと向かった。天橋立ビューランドへは、スキー場によくあるリフトと、モノレールが並行して動いている。リフトは待ち時間がほとんどないとのことだったので、昇りはリフトを使った。
スキーを履かずに乗るリフトは初めての経験だったが、なんとかうまく乗れた。また、リフトを降りるとき、スキー板を履かずに、手を離すタイミングが不安だったが、補助員がうまくリフトを外してくれて、これもなんとかうまくいった。
リフトの終点にあるビューポイントから見る景観は、案内パンフレットに載っている写真そのものである。雲と海と、天橋立の曲線美、海岸の白い砂浜、行き交う船の波の跡など、全てが一体となった景観は、なんとも絶妙なバランスで、美しかった。
股覗き推奨の場所というのがあったので、お約束通り股覗きしてみた。頭に血が昇ってクラクラするのを覚えたが、特段変わったようには見えなかった。
看板の説明書を読むと、「頭に血が昇ってクラクラした感じで見ると、天橋立が幻想的に見える」といった趣旨のことが書いてあった。そう言うことだったのかと、改めて股から覗いた。確かに、前と比べて、幻想的に見える気がした。
イッテミア・ミッション「天橋立を股覗きで見る」