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ACCS事件とデジタル犯罪論

六 デジタル犯罪論

1 ACCS事件とデジタル犯罪論

 上記の不正アクセス禁止法違反事件は、
イ 「もの」から「デジタルデーター」への移行とその軋轢というような問題でもなく、
ロ インターネットと著作権法などの既存の法律との衝突、対立いうような事件でもない。
ハ 電子社会への移行にともなう、デジタル世界に、法律が介入していった事件であり、まさに、今後、いろんな形で、起き得ると予想される「デジタル世界における犯罪論」の出発点であろうと思われる。

 今後、これから、皆さん方 ITの技術者と裁判官、弁護士ら法律家と称される人間が、ともに、その知恵を共有しあって、よりよいインターネットの環境づくりに努力していかなければならない世界であるわけである。

 今までの、「アナログ犯罪論」においては、主として「形のある行為」が犯罪として定められ、主として、そのような形のある行為を対象として犯罪論が構築されてきた。
 しかし、これからは、「デジタル世界における犯罪論」、形に「見えない行為」、インターネット世界における「デジタルデーターの入力行為の一部分」が犯罪とされたり、犯罪とならなかったりするわけである。
 「デジタル世界における、デジタル犯罪論」の構築が求められる社会に移りつつあるわけである。

投稿者 bentenkozo : 2005年01月06日 16:49

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不正アクセス防止法とか、著作権法違反でいきなり逮捕に走る前に、権利の本格的侵害の前の段階で「行為の停止」を求められる手段が必要だろうな、と思う(立件されても科料... [続きを読む]

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