投資: 2005年9月アーカイブ

 今日の日本株式市場は盛況だったようだ。

 29日の東京株式市場は堅調な展開となり、日経平均、TOPIXとも続伸した。売買代金(概算)が3兆2835億円に達し、今月9日の3兆1400億円を上回り過去最高となった。

 株数ベースでは、外国人は買い21億株、売り20億株で差し引き7219万株の買い越し。個人は売り買いとも47億株台で差し引き2433万株の売り越しとなった。買い金額を株数で割った値は外国人が1280円、個人は481円、個人による低位株物色が鮮明になっている。

ということらしい。

 秋の夜長は、月見酒と決め込んでいる者としては、正直なところ、儲け損ねたかも知れないと、こころ穏やかではない。

 かと言って、こんな時にうろうろと出て行くのは怪我の元。売る人がいれば、買う人がいる。儲けてる人がいれば、損をしている人がいるということだろう。10月になったらどうなっていくかを考えながらやってきたわけで、今のような状況は、想定内の話と言えば、そう言える。などと、屁理屈をこねながら、やっぱり、しばらくは、月見酒を楽しんでいることにしよう。

 ここで、誘惑に負けず踏ん張れるかどうかということだろう。さて、どうなることか。

円安の意味

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 円安傾向が続いている。絶対値で円安というよりも、ドルに資金が流れ始めたということであろう。多少、ジグザクするとは思うが、この傾向は、ここしばらくは続くのではないだろうか。

 一方、ここのとろこ、日本株は、日本の景気回復期待で、外人買いが続いて、値上がりしていると報道されている。そして、外人の買い意欲も強いと言われている。これからもこの傾向は続くとも言われている。

 これからと言うと、明日であったり、一年先であったり、10年先の話であったりするが、ここでは、明日から六ヶ月先を念頭に「これからどうなるか」を、考えてみた。

 そもそも、なんでドルに資金を移す人が多くなったのだろうか。「これからも米国の金利が上がると思っている人が多いから。」と、いうことに尽きるのではないだろうか。

 金利の高い所に資金を移したいと考えるのは極自然な話である。世の中、複雑なようで、結構単純である。

 今日の日本は、中間決算の権利落ちの日である。取るものを取ったら、資金は、静かに金利の高い方に流れる。これも実に当然で、単純な話と思う。

 特に、最近、外人と言われる実態はヘッジファンドとも言われている。米国の金利上昇は、ヘッジファンドに取ってはつらいと思う。明日からの動きも予想できる気がする。あっと言う間に、潮目は変わる。と、思っているには、私だけかも知れないが・・・。

 いつも日本人はババを掴まされてきた。明日からの動きの結果が分かるのは一・二ヶ月後だろうとは思うが、「気がついたら・・・」と、いうことにならないように、くれぐもババを掴まないようにしたいものである。

市場の神のお告げ

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 世の中には、自己資金ではなくて、人からお金を借りて、いろんな金利差を利用して利益を得ようとする人が多い。

 例えば、単純な話。無一文の人が、銀行からゼロ金利で80万円を借りて、10年満期100万円の債権を買って、10年後に100万円を手にし、80万円を銀行に返す。無一文でも20万円儲けたことになる。

 ただし、ゼロ金利がいつまでも保証されているわけではない。金利が上がれば、返えさないといけないお金が多くなる。当然、儲けより返さないといけないお金が多くなって、借金を抱え込むこともある。

 他人の褌で相撲を取るようなものであり、ギュンブルのようなものである。正に虚業である。しかし、この手法で、大儲けしている人も多いようである。

 一般的に長期金利は、短期金利を上回るものである。虚業を営む人達は、この長短金利差を利用しても儲ける。

 常にいろんな事象に気を配りながら、機敏にお金を動かす必要がある。私にはこんな難しいことは到底できない。

 さて、私達は学校で、物の価格は需要と供給の関係で決まると教わってきた。しかし、最近の原油や鉄鋼といった商品相場もマネーゲームの動きと無縁ではない。

 ところが、多くの経済アナリストや証券会社は、原油価格高騰は、中国の需要が強いからと説明している。需要が強い間は、高止まりすると解説する人も多い。そして、この考えを前提に、個人向け国際商品投信が人気を集めているようである。

 しかし、単純に、ちょっと冷静に、金利の動きを念頭に置きながら、虚業の人達がどう動くかを想像しながら、世の中の動きを見れば、違ったものが見えてくる。

 金利が上昇すれば、早晩、商品に投資するうまみがなくなる。お金を借りて買っている商品を処分することになる。要するに原油や鉄鋼の価格が下がり始める。マネーゲーム的な資金の動きは早い。一旦流れが決まると、急速にその方向に流れ、止まらなくなる。暴落である。

 最近人気の米国の住宅事情、日本の不動産投信もしかり。金利が上がれば、投資した不動産の利回りに魅力がなくなる。当然、思惑が弾けて、暴落となる。

 米国の長期金利と短期金利の金利差が無くなりつつある。逆イールドカーブを描くかも知れない。日本国債の長短の利回り格差も縮小しているようだ。海外の投資家、多分ヘッジファンドが日本株を積極的に買っていると言われながら円価格は下がってきている。

 なぜだろう。市場が、いろんなシグラルを私達に送ってくれているようにも思う。くれぐれも大本営発表に乗せられないように、世の中斜めに見ていた方が、近い将来、怪我をしなくて済みそうである。

 この秋は、門を閉じて、ゆっくりと読書でもしていなさいということだろう。市場の神のお告げに従うのが一番よさそうである。

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