2006年10月アーカイブ
10月3日の朝日新聞で「計算式用いて酒気帯び運転を証明 大阪地検、男を起訴」と報道されている。
飲酒ひき逃げ事件をめぐっては、酔いが覚めた後に出頭して酒酔いや酒気帯びの罪を免れる「逃げ得」が問題となっている。交通部幹部は「この計算式を根拠に起訴するのは珍しいが、逃げ得を許さないための措置だ」としている。
お巡りさんにも「飲んだら飲むなくん」を、飲酒運転取締りや飲酒運転防止広報に役立ててもらえると思うのだが、どうだろう。
飲酒運転を検挙する際には、呼気を風船に入れさせて、呼気中のアルコール濃度を測定する。
しかし、最近、飲酒運転の検挙を免れるため、逃走して呼気中のアルコール濃度を低下させたり、検挙直前に飲酒して飲酒運転の事実を隠微しようとする人がいる。
このような検挙逃れを阻止するため、警察は、呼気中アルコール濃度を算定する方法を採用してきている。
飲酒運転は憎悪すべきねりであるが、他方、この算定方法の合理性の有無の検討を怠ってはならない。
「飲んだら乗るなくん」は、測定者の飲酒量、体重、体重、経過時間などから、体内血中アルコール濃度、吸気アルコール濃度をアルコール濃度算定方式(ウィドマーク算定法)で算出し、飲酒運転に該当するかどうかを判定する。
これを使えば、お酒が強いからとか、飲んだのはほんのちょっとだからとか、充分に休んだなどは、甘えであることが直に分る。飲酒運転事故防止のためにも「飲んだら乗るな」を徹底して欲しい。
最後にご注意を。くれぐれも利用方法を間違わないで欲しい。あくまで、「飲んだら乗るなくん」は、飲酒運転しないための啓蒙用道具として利用して欲しい。
「飲んだら乗るなくん」
http://www.ofours.com/books/64/
携帯電話番号ポータビリティ(MNP)が始まった。それに合わせてソフトバンクが同社の携帯電話間の通話料を無料するなど、携帯電話会社間の競争が激しくなる気配である。(参考:
ソフトバンクの「予想外割」は本当に安いのか)
しかし、今スカイプを使い始めて思うのだが、携帯電話の競争相手は、携帯電話ではなく、スカイプのようなサービスではないかと思い始めている。
携帯電話の特徴を考えてみると、個人間の連絡用の道具であることと、場所を問わず相手と話しができるところにある。いずれも、固定電話にはなかった機能であり、通話料金が高いにも係わらず、多くの人に受け入れられ、使われている。
一方、携帯電話で長電話する時のことを考えてみると、椅子に座ってとか、ベットでゴロゴロしながらとか、パソコンの画面を見ながらとか、いずれにしても部屋の中など、落ち着いた場所で話しをしている。 携帯電話で、歩きながら長電話することはそう多くはない。歩きながら携帯電話を使うのは、一言二言で済むようなちょっとした用事の連絡である。
要するに、個人間で直接コンタクトが取れて、プライベートな環境で話ができるのであれば、歩きながら話せる携帯電話である必要はないと言うことだろう。
スカイプは、こういった要求にほぼ応えてくれる。スカイプ対応のコードレス電話と組み合わせて使えば、部屋の中でコーヒーを入れながらとか、ちょっとした用をしながら話せる。相手もスカイプであれば、通話料は無料で、基本料もなにも要らない。
有料ではあるが、かなり安価に、掛かってきた電話を、携帯電話に転送できる。また、スカイブ専用の電話番号を取れば、相手からの電話をパソコンで受けたり、携帯電話で受けたりと、使い分けることもできる。そして、このスカイプの番号を維持すれば、携帯電話の番号を変えても影響は少ないだろう。
固定電話、IP電話、携帯電話やスカイプなど、それぞれの電話の都合の良い所を組み合わせて、賢く自分の通信環境を整える時代が来ているように思う。時代は流れている。
(この記事では、スカイプと言う個別商品をPRしている積りはないので、「スカイブ」を「スカイプのようなサービス」と読み替えて読んで頂ければ幸いである。)
気がついたら、私の周りには4台も電話機がある。昔からの固定電話に始まって、IP電話、携帯電話、そして最近友人に誘われて買ってきたスカイブ用の電話機である。
2台が同時に鳴るだけで、てんやわんやになるのに、4台が一度に鳴ったらどうなってしまうだろう。想像すると滑稽である。
受信専用、発信専用、FAX専用、外出用電話といった具合に使い分けていくのが良さそうである。
しかし、机の上に並ぶ電話機を眺めていると、4台は多いとつくづくと思う。
電話機が一台で、電話回線(電話番号)をいろいろ選べる電話機が欲しいと思う。どこかのメーカで作ってくれないだろうか。
今日のIT-PULUSで、NECソフトと野村総研が、ウィニー漏洩防ぐ製品と共同開発したと報じている。
この製品は、直接的にウイニーを遮断するというものではなく、ウイニーでファイルが流出しても、そのファイルが他のパソコンでは見れなくするというものである。
一つのアイディアであると思う。製品名は「Webコンテンツプロテクター AE」と「Webブラウザプロテクター AE」である。
今回の製品は、企業向けのようではあるが、これからも、ウイニーでの被害を防ぐ、いろんな知恵と技術に期待したい。
平成15年8月26日の神戸地方裁判所姫路支部の大手消費者金融業者を被告とする不当利得返還請求事件の判決「消費者金融業者に対し、過払い金について、過払い金が生じた日の翌日から年5分の割合による利息金の返還を命じる」を受けて、グレーゾーン金利に対する過払い金の返還に関する解説書として『消費者金融金利計算の実務と「返せ計算くん」』を発行した。
実務的にも、不合理、不公平という発想から。
(2006.10.15 五右衛門さんからのコメントで追記)
折りしも、国会では、グレーゾーン金利を廃止する法律が審議されている。当初は、グレーゾーン金利は、今回の法律改正で撤廃されるものと思っていた。しかし、国会審議を見ていると、直に廃止されるのではなく、暫くは残るような雲行きである。
グレーゾーン金利が撤廃されれば、「返せ計算くん」の出番もなくなるわけで、役割も終わると思っていた。しかし、直に撤廃されそうにないので、過払い金の計算は、暫くは必要になる。
そこで、「返せ計算くん」に寄せられたご意見を取り入れ、より使い易くした「新・返せ計算くん」を、出版することにした。ただし、計算シートを格納したCD-Rだけの提供とした。
いままで、「新・返せ計算くん」については、ネット上の「私の本屋さん」だけで、注文に応じて販売していたが、昨日から、東京霞ヶ関の弁護士会館にある弁護士会館ブックセンターと大阪高等裁判所にある法政書房に常時置いもらうことにした。また、全国の最寄の書店からも取り寄せてもらえるようになっている。
「新・返せ計算くん」CD-R版
製作: 頭脳集団 出版: オブアワーズ
発行日: 平成18年10月10日
定価: (本体6000円+税)
ISBN4-902182-08-4
Net JAPANでウイニーに関して、「Winnyはどこまで危険か」2006/10/08 10:12 と報道されている。
現在、ウイニーがどのように利用されてるいのかを垣間見ることができる。記事によれば、ウイニーを利用しているのは40~45万人ということである。利用者は週末に多くなるようで、「ごく一般的なコンピュータユーザー、普通の社会人や学生が使っているのではないだろうか」ということである。
また、やりとりされているコンテンツは、地方では放映されていないマニアックなアニメが多いようだ。ただし、やりとりされるコンテンツは分散しており、問題となる音楽や映画、プログラムの著作権侵害の被害は実際には小さいのではないかとしているが、いずれにしても著作権を侵害するコンテンツが大部分のように思われる。
そして、ウイニーを経由しての情報漏洩の問題を取り上げている。ウイニー裁判とは直接的には関係のない問題ではあるが、12月の判決で、有罪であれ無罪であれ、Antinny対策は、大きく動くのではないかとしている。
記事では、「有罪判決の場合は第三者がAntinny対策に乗り出す可能性もある。」とある。無罪であれ有罪であれ、ぜひ、この方向で進んで欲しいと思っている。