誰のための弁護士なのだろうか
ウイニー裁判の担当弁護士が、一審の結審をふまえて、自身のプログで、次のように述べている。
「コンテンツビジネスや著作権法が変わるべきだと考えているのは、金子氏ではなく私である。意図が問題なのであれば、逮捕されるのは私である。著作権法もろくに知らないプログラマを人柱にすることは間違いである。」
どう解釈すればよいのだろうか。いろんな風に読めてしまう。
当該弁護士は、自身も著作権侵害に関する民事訴訟も抱えているようなので、著作権法が変わるべきという考えは、本音のようである。
しかしながら、何よりも問題なのは、件の発言が、誰の為の弁護活動なのだろうかという疑念を抱かせてしまうところにある。
自身が弁護人として担当している刑事裁判に関する発言としては、本音とは言え、不用意過ぎる発言と思うのは私だけだろうか。
例えば、
(1) コンテンツビジネスや著作権法を変えるために、ウイニー裁判を通して(利用して)弁護士自身の考えを、裁判(公の場)で主張していた。
(2) だから、検察官が幇助だと言っているのに対して、ウイニー技術の優位性を主張して、現在の著作権法を骨抜きにしようと考えている。
という、うがった見方さえできる。
釈迦に説法、法律に門外漢な私ではある。内心の自由など難しいことは分らないが、刑事裁判は、政治の場、立法の場ではないはず。誰の為の弁護士(弁護活動)なのだろうかと、素人ながら、そんな風に思ってしまう。
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すごーくお久しぶりです
「著作権法もろくに知らないプログラマ」って、金子氏のことかな?。
著作権法もろくに知らない金子氏がウイニー作ったってことかな?。
著作権法を詳しく知らない人達が、著作権法を変えようなんてバカげたことを考えるようではダメダメですね。
ぴょ-ん°゜°。。へ(;^^)/ すたこらさっさ
>意図が問題なのであれば、逮捕されるのは私である。
罪刑法定主義を無視して刑事訴訟法200条違反のそそのかしという法的評価になりますから、単なる政治的プロパガンダと主観的な捜査機関批判で、弁護人一人の独自の見解に過ぎないでしょう。
弁護団長である秋田弁護士(この方は信頼できます)がこんな暴論を言うわけがないですし。