P2P型コンテンツ配信「SkeedCast」
INTERNET Watchの記事に「IIJ、Winnyを応用したP2P型コンテンツ配信「SkeedCast」を本格展開へ」で、新しいコンテンツ配信方式で、コンテンツを配信するといった記事が掲載されている。
その特徴は
このサービスは、前の記事「P2P技術を用いたファイル共有機能「AllPeers」」で書いたような、個人間でファイルを共有するというものではなく、あくまで、コンテンツの発信者と受信者がいるコンテンツの「配信」である。その配信システムのインフラ技術としてウイニーの技術を利用するというものである。
さて、ウイニー裁判などで、ウイニーが語られる場合、ウイニーはファイル共有ソフトとして語られることが多い。しかし、ウイニーの機能からすれば、「共有」というよりも「配信」あるいは「放流」という言葉がぴったりくるように思う。すなわち、ウイニーは、ファイル配信ソフト、あるいは、ファイル放流ソフトと言った方が、機能なり開発コンセプトに馴染むように思う。
ウイニーは、個人のコンテンツを公のコンテンツ(誰でも使えるコンテンツ)として配信するソフトと言えるのではないだろうか。
ウイニーは、技術面からはpeer-to-peerソフトであり、機能面からはpersonal-to-publicソフトと言えるように思う。
蛇足ではあるが、今回のウイニー裁判で、検察官は、ウイニーの技術、すなわちP2P技術を違法であるとして問題にしているとは思えない。その技術を使ってした行為を問題にしていると思う。
五右衛門さんの「IT技術者のためのデジタル犯罪論」の中で言うプラスアルファの部分であろうと思う。今回の二つの記事は、このプラスアルファを理解し整理する上で、一つの手がかりになるのではないかと思い、感じたことをまとめた。
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一 Winnyの問題とその改善 1 Winnyの作者が、「情報流出や著作権侵害を... 続きを読む
「検察はWinnyやP2Pを違法視(違法扱い)している」とは弁護人がそう主張しているだけで、検察側は著作権法違反を幇助した点を違法視しているだけのようです。
そもそも誰が見ても技術自体は中立的なのは分かりきったことで、その使い方(作成配布を含む)という行為が問われているんだから、弁護人の主張は検察側攻撃の法廷技術としても決め手を欠く(効果がない)のではないかと思います。